社会福祉法人八王子いちょうの会からのお知らせ

社会福祉法人八王子いちょうの会からのお知らせ
1
 
理事長だよりNo.42
2024-01-23
 
Happy New Year 2024!
 
笑う門には福来る
明るい笑顔で元気にあいさつ
背筋を伸ばして前を向いて歩きます
ご健康とご多幸を心よりお祈りいたします
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます
 
理事長 山川 徹
 
 
今月は、所長からの新年のご挨拶をお届けします。

~昨年の振り返りや新年の抱負・所感~
 
■令和6年は、障害福祉サービスの報酬改定の年となっており、本年4月より報酬改定が実施されます。報酬改定では、職員の処遇改善や事業所の運営面など職員にも大きくかかわる事も多々あります。生活介護事業所の東浅川と虹では、報酬改定での大きな変更があり、それについてしっかりとみんなで確認しながら事業所運営と利用者支援をしていきます。また、昨年度から行っている、いろいろな研修を今年も継続的に行い、少しでも個々の知識を増やして行き、支援に活かせてもらえればと思います。研修では、わからない事や、知りたいことが多く出てくると思います。それを、自分で調べたり、周りの職員に質問したり、研修を受けたりと、自分で勉強する環境と姿勢を常勤、非常勤職員関係なく持つことと、事業所で研修が受けられる環境が大切な事だと思います。みんなで支援力のレベルアップを一歩一歩進められたらと思います。 

東浅川・虹 所長 吉村 博之
 
 
■令和5年度は新型コロナウイルスが5類となり、感染者数も落ち着きを見せ始めました。事業所の活動としては、ほぼ例年通りの活動を再開することができました。ここ数年、行事を中止した経験の中から、各グループは、創意工夫し、楽しい活動を考えてまいりました。その経験が令和6年度で活きてくると思います。今まで以上に笑顔が溢れる事業所を目指して、職員一丸となり楽しい活動を考えていきたいと思います。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
    
東浅川副所長 廣瀬 浩章
 
 
■コロナ禍から少しずつ活動が許されるようになってきています。2027年3月までに移転を求められているみらいとしては活動を見直し、何が今のみらいに合っているのか、利用者の皆さんは何を求めているのかを見直すいい機会だと思います。利用者は確実に年齢を重ね、作業や活動の取り組みも変わってきています。今までの伝統を踏まえつつ、新たな試みをチャレンジしながら、移転を視野に入れて新たないちょう工房みらいの活動を構築していきたいと思います。さあ、どんないちょう工房みらいになっていくのか楽しみです。また、何よりも利用者も職員も健康で楽しい1年になるように。

みらい所長 後藤 宏文
 
 
■私自身、齢五十路を重ねるにつれ、年々体力の低下、疲労・気力回復速度の低下を痛感しております。更に昨年より半年以上に渡り足の怪我の後遺症が続き、関係各位の皆様には多大なるご迷惑をお掛けしております。今年は先ずは怪我の回復に努め、その上でここ数年の怠惰で贅肉のつきまくってしまった身体と心のシェイプアップを第一の目標としたいと思います。健全なサービスの提供には先ずは運営・管理者、支援員側が健康で、明るく元気な姿勢の維持が不可欠であると考えます。支援者・利用者共に明るく過ごせる一年になる事を希望します。 
        
そら所長 大村 直
 
 
■2023年は、長年実現したいと思っていた「音楽活動」「スポーツ活動」をはじめることができました。年々職員さんそれぞれの自主性・独自性・個性が生き生きとゆぎの活動に反映できるようになってきて、共に過ごしている利用者さんの自信に満ちた表情、楽しそうな表情を見て嬉しく思っています。この一年もそれぞれの長所を生かし、苦手なことはおぎない、柔軟に新しいことをとりいれつつも、これまで築いたことはしっかりと重ねて、職員さん・利用者さん共に健康かつ互いに人として成長できる日々を慈しんで過ごしていきたいと思っています。

ゆぎ所長 土渕 幸
 
 
■コロナ禍で行動制限がある中、新たに始まった活動(調理実習・創作活動)や行事(ハロウィンパーティー・ハイキング)では、利用者さんの新たな一面を見る事が出来ました。2024年度、まずはコロナ前の活動も戻していきたいです。 「年1回の宿泊訓練と週1回のプールの再開。」昨年の夏、4年ぶりに陵南プールへ行きその時の利用者さんの表情がとてもよかったこと、又利用者さんから「旅行はいかないの?」等の宿泊訓練を楽しみにされている声が何度も上がっていました。利用者さんの要望を聞き職員で相談しながら、みんなで「通所が楽しい事業所」を作っていきたいです。

ぎんなんの家所長 梅澤 恵子
 
 
■手をつなぐ親の会時代から入職し、まる26年が経ちました。5つの事業所で勤務させて頂き、たくさんの利用者さんと触れ合ってくることが出来ました。「職員が楽しくなければ、利用者さんは楽しくない。」という気持ちで、職員も快適に仕事ができるよう、利用者さんも快適に過ごせるように努力してきたつもりです。昨年は自身が節目の年齢となり、体力の低下などが気になるところです。また利用者さんも年齢を重ね、老化や病気などに注意が必要となってきました。まずは健康第一!小さな変化を見逃さず、今年も利用者さんと共に楽しく快適に過ごしていきたいと思います。
 
わっしょい所長 守屋 里香
 
理事長だよりNo.41
2023-12-25
今月の特集 選択制確定拠出年金(自助努力型年金積立) 
 
・日本では1990年以降、30年以上デフレが続いて来ましたが、今年に入って、物価高などからインフレ基調に入っていると思います。インフレ下では、現金は価値が目減りします。インフレ下では、長期的な視点に立った、資産運用の検討が必要と言われている。
・私は、税制優遇措置が施された確定拠出年金は、活用を検討する余地があると考えています。特に「選択制確定拠出年金」に関心を持っています。
 
■選択制確定拠出年金とは、財形貯蓄のように希望する人だけが加入する制度です。
❶給与の中から上限の55,000円を掛金として積み立てる。 ⇒全部加入
❷給与の中から例えば10,000円を掛け金として積み立てる。⇒一部加入
❸選択制確定拠出年金を加入しない。⇒今まで通り加入しない。

※掛金55,000円(限度額)のうち、掛金は3,000円~55,000円まで1,000円単位で任意に決定できます。

※選択制DCに加入するか否かを自分で決めることができます。

※自らの選択権の中で老後資金を作る長期の時間を得ることができます。

 

■選択制確定拠出年金の主なメリット

❶税制の優遇 

 確定拠出年金の拠出金は、3つの税制優遇措置が適用されます。

 1)掛金を拠出したとき ⇒ 所得税非課税・住民税非課税

 2)資産運用で利益が生じたとき ⇒ 運用益非課税

 3)年金ないし一時金で受け取るとき ⇒一時金は退職所得扱い・年金は公的年金等控除

 ※退職所得控除例:20年積立では800万円まで非課税で受け取れます。 

 

❷社会保険料等の軽減 

 確定拠出年金の拠出金は社会保険料等の算定外の報酬扱い故、社会保険料等自己負担額の軽減を図る事ができます。

 ⇒DC掛金相当分だけ算定基礎が減る。

 

❸ポータビリティ

 選択制DC(確定拠出年金)は、転職先の企業が企業型DCを実施していなくても、個人型iDeCoで運用を続けることができます。

 ※個人型iDeCoと違い、事務手数料等の運営費用は企業が負担します。

 

私は投資を勧めているわけではありません。インフレ下で現金の実質的な価値の目減りを防ぎ、ライフプランに役立つ方策を考えている中で、選択制確定拠出年金がありました。この制度に関するみなさんからの質問や感想、意見などをお聴きしたいと思います。

 

「自閉症の僕が跳び跳ねる理由」

 

 11月20日にNHKで、「君が僕の息子に教えてくれたこと」というドキュメンタリーが放送されました。東田直樹さんが15歳の時に出版した、「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」(会話のできない中学生がつづる内なる心)という本が、ご自分の息子さんが自閉症である、作家のデイビッド・ミッチェルさんにより翻訳され、イギリス、アメリカ、カナダなどで出版されています。番組では、この翻訳本を読んだ海外の自閉症の方とその親が紹介されていました。国や言葉が違っても、この本を読んで、心が軽くなり、視界が開けたとのことなど、喜びと感謝を語っていました。この本の中から私の心に残った箇所を紹介します。

 

22章:「何かをやらされることは嫌いですか?」
 ずっと、僕たちを見ていて欲しいのです。見ていてというのは、教えることをあきらめないで下さいということです。どうして見ていてという表現を使ったかというと、見ていてくれるだけでも、僕たちは強くなれるからです。僕たちは見た目では、言っていることを理解しているのかいないのかもわからないし、何度同じことを教えてもできません。そんな僕たちですが、頑張りたい気持ちはみんなと同じなのです。だめだとあきらめられると、とても悲しいです。 僕たちは、自分ひとりでは、どうやればみんなのようにできるか全くわかりません。 どうか、僕たちが努力するのを最後まで手伝ってください。 
 
57章: 「どうしてパニックになるのですか?」
 僕たちがどうしてパニックになるのか、みんなにはわからないと思います。パニックになる原因にはさまざまなことが考えれますが、環境を整えたり本人にとって不快なことを取り除いたりしても、パニックになることもあるのです。
みんなが僕たちを理解していることのひとつに、僕たちはみんなのような複雑な感情はないと思われていることです。目に見える行動が幼いので、心の中も同じだろうと思われるのです。 僕たちだって、みんなと同じ思いを持っています。上手く話せない分、みんなよりも繊細かもしれません。思い通りにならない体、伝えられない気持ちを抱え、いつも僕らはぎりぎりのところで生きているのです。 気が狂いそうになって、苦しくて苦しくてパニックになることもあります。そんな時には泣かせてください。側で優しく見守ってください。苦しさのあまり自分がわからなくなり、自傷、他傷行為をするのをとめてください。
 
理事長だよりNo.40
2023-11-20
全体研修報告書を読んで
 
 10月20日に綿貫 愛子氏を講師にお招きして、「私の自閉症の世界~ハッピーでヘルシーでエンパワードな生き方を支える~」と題して、講演をいただきました。提出された、100件の研修報告書を読みました。大変勉強になりました。ありがとうございました。紙面の制約上、報告書のほんの一部を掲載します。
 
■研修後、始まりのあいさつで言っていた、「同じ時間・同じ場所でやる意味が少しですが、わかったような気がしました。 あの空間で感じたこと・思ったことをその場で共有することで、新しい発見も見つかることもわかりました。新人研修の時とは違い、同じ部屋のグループの職員さんがいるだけでもまた違った気持ちで研修を受けることができたのはよかったです。
 
■研修を受けての感想:専門用語が多く引用されていた内容だったので、報告書を書くにあたって、調べ直しました。特に、「ニューロダイバシティ」という話がよくわからなかったので、調べてみて、ようやっと今回の講義の内容が理解できました。
 
■研修の後に、色々と関連した事を調べている内にある先生のわかりやすい例えを見つけた。例えば、スペクトラムを「塩水」だとすると、「薄い塩味」「濃い塩味」等、それぞれ一人一人が違う個性を持っているが、「塩水」と言う点は共通している。つまり同じASDを一括りで診断されても、その人の個性や困りごとや発症した状況は違うということである。この例えは、本当に明快で、ストンと腑に落ちた。 次に「みんな違って、みんないい」という言葉が頭に浮かんだ。私たちができる支援とは何だろう?一人一人丁寧に見ていく支援が大切であり、支援者自身が支援に関する先入観を捨て決まりきった型にはめる事なく、その人の独自の能力や持ち味を生かせるような支援ができれば。障害のある人を変えようとするのではなく、その人を認めて受け入れてくれる人たち・地域。そんな関わりができ、理解が進んで、社会も変わっていけば、「発達障害者=社会にとっては迷惑をかける人」ではなく、「発達障害者=独創的な発想ができるクリエイティブな人にもなり得るのだ。そんな風にも気づきを与えてくれた研修でもあった。
 
■利用者と関わり接していく日々の生活において、利用者の立場や視点に立つ中での関わり方という事を第一に考えていかなければと感じた。今後、利用者と関わる中において自分一人の視点だけでなく、職員間で利用者一人一人の姿を共有し認識し合う中で、利用者個々に応じたより良い支援を日々実践に結びつけられるよう心掛けていきたい。
 
■今回の研修で学んだことを活かせるようにこれからも利用者さんと関わっていきたいと感じた。色々な支援方法を周りの人と一緒に考えて、少しでも利用者さんが通いやすい環境づくりをしていきたいと考えている。利用者と一緒に自分自身も成長し、色々な知識を身につけていきたい。障害がある人たちの表現の仕方が少数派という表現は良いなと感じた。障害がある人ない人が笑顔で生きていける世界が広がればよいなと感じた。
 
■先生は本人の感性や世界観を大切にし、この世界に対処できる、解決できる力を開発することが有効であると仰っていたが、その為には、利用者さん一人一人の行動やコミュニケーションを通して気づいたことを共感し、自信が持てるような支援ができるように職員間で意見を出し合うことが開発することになるだろうと思う。
 
■支援をする中で、利用者さんの一つ一つの言動の意味を考える中で、「わからない」(言動の意味、対応の仕方など)ことがあったときは、職員さんに相談をしているのですが、「本人の想い」など、そのほとんどを人伝えでしか聞いたことがないことに気づきました。もう少し、利用者さん自身の発言を私自身が受け取ることも大切だったと反省しました。支援員として働くだけでなく、もう一歩、二歩先を見据えた向き合い方をすることで本当の支援につながるのかなと思いました。
 
■研修内容で私の心に残った事は、キャリアパスと個別の(教育)支援計画で、特別支援教育とキャリア教育はリンクする必要があり、「~ができるようになる」は目標ではない。本人のキャリアを踏まえた、目標や課題の設定であること。何につながるか?本人らしくなっているのか?本人のストーりーがあることを忘れてはならないことでした。これは正にB型支援に必要な事だと思いました。先日、“支援とは「支」えて、応「援」すること。やってあげることではありません。”というお話がありました。ここにもつながって来ることでした。利用者さん一人一人を対象に考える事、本当に難しく、それがB型支援なんだ、と思いました。
 
■私がぎんなんに異動してきて、言葉がない利用者さんにどのように接して行けばいいか考えた時、3つの事に気を付けて行動していた。❶笑顔であいさつ ❷適度な距離を保つ ❸見ている方向を一緒に見る。 ❶は、どんな仕事でも当たり前のことだと思う。❷は、利用者さんにとっては、初めての人でどんな人なのかわからない不安がある。いきなり話しかけられびっくりしてしまう人もいるし、話しかけられることが苦手な方もいる。まずは、みんなの見える位置に居たり、声掛けをせずに隣に座り、穏やかな表情をし、まずは受け入れていただく事から始めた。❸受け入れてもらった後は、利用者さんが見ている場所や物を一緒に見て、その時の表情や行動を何も言わずに見ていた。利用者さんにはそれぞれの世界があり、どのような世界があるのか知るための行動だった。何気なくやっていた行動だが、先生の話を聞き、やっていたことが間違いではないことがわかったと同時に、支援者である自分の行動に意味があったんだと気づくことができた。自分の支援の中に、なぜこのようなことをしていく必要があるのか・・・言葉にしてうまく説明できないことがあり、先生の話が具体的でわかりやすく利用者さんの行動にも意味があったのだとすっきりした気持ちになれた。
 
■私は、送迎の運転手で支援員ではありません。また、支援の勉強もしておりませんので、この度の研修を受けても理解できないと思いましたが、最近、有名人が「発達障害」を告白したり、私の近くにも「発達障害」の診断を受けて、精神科へ通う人がいたりで受講することにしました。思った通り、受講内容はほとんど理解できませんでしたが、綿貫先生の話を聞いて、障害があっても、それ以上の才能を発揮して大活躍されている事に感動いたしました。
同じ「発達障害」と言われた人でも、社会の中で活躍する人と、社会活動に適合できずに精神科の医者に愚痴をこぼすだけの人がいるようです。この差がどこからくるのか少し調べて解った事は、社会で活躍している人の近くには、その人の才能を見出し励ます人がいた、という事ではないでしょうか。障害の有無に係わらず、人の悪い所はすぐに目に付きますが、良い所を見つけるには、人に徹底的に寄り添って好きになる事しかないように思います。
 
■今回の綿貫先生の研修を受けて一番考えたことは、「普通とは何か?」ということです。「普通は一般的には~」と使ってしまいがちですが、普通はその人によって違うと感じました。先生は、神経発達症は、障害ではなく神経学的少数派と仰っていました。自分の普通の基準で考えたり、言葉を発したりするのは、相手にとっては当たり前ではないのだと思うと共に、利用者の方に支援する上で気を付けて行かねばならないと思いました。
 
■今回、綿貫さんの話を聞いて非常に共感できたことが多かった。特に、「~する事で安心、安定する自己調整」 私自身が普段気持ちを切り替えるために実施している、ルーティン行動があり、不安定な自分にスイッチを入れるための行動で、そのことで安心を得ています。これって自己調整だよねって思いました。私達の行動には、すべて意味がある。と言うのは、そういう事なんだと実感しました。また、行動になるには理由がある。という部分で不安を少しでも解消するためなんだという事がハッキリ分かりました。そして、障害ではなく特性だというお話から、ひょっとして皆が普段、気づかずにやっているクセなどは、自己調整に当たる行動なのではないだろうかと思えました。自身がそう思ったことで安心したのと距離感が縮んだように思え、うれしさを覚えました。共同注意や質問事項現象のお話なども共感できる部分があり、そういう事ってあるよねって思わず呟いている自分がいました。支援者として勿論知識などをこれから勉強していかなくてはいけませんが、これから沢山のことが共感できるのではないかと思います。 利用者さんにも共感の思いが伝わるような支援ができたらうれしいなと思いました。
 
■私自身の話になるのですが、性格的に心配性で不安になることも多く、仕事に行くまでのルーティンなどが崩れることを恐れる傾向を持ち合わせています。先の見通しの立たないことにも強い不安を覚えたりします。利用者さんの不安とは比べものにならないと思いますが、利用者さんの中にもルーティンを大切にしている方や見通しをつけてお話をする必要のある方がいらっしゃって、私自身の中では健常者であろうとなかろうとそれは個人個人の中にあるものという認識にたどり着きました。綿貫先生のお話しの中の「私たちの行動にはすべて意味がある」という言葉が印象に残っていて、私の中の大切な言葉になりました。
 
■これまでの自閉症支援として、障害を克服し、定型発達の水準を達成することを長らく求め続けてきたという話があった。それは、言い換えれば、定型発達の価値観を強要し、自閉症(ASD)の人たちの自我を殺してきたとも表現できると思う。障害や機能不全は矯正や支援の対象と見てしまいがちだが、必ずしもそうではなく、個々の多様性を尊重した上で、障害当事者自身で自分が受ける支援を選択できる機会を提供することが大切である。我々が利用者さんに提供する「支援」が利用者さんの人生を豊かにできる可能性がある一方、その逆に作用する恐れもあることを忘れずに、自分の仕事が、誰かの人生を背負うかもしれないものだ、という責任感を抱きながら職務に当たりたい。
 
~今月のことば~
 支援員にも心があります。利用者さん一人一人にも心があります。発語のない利用者さんにも心があることを忘れないようにしたいです。MH
 
社会福祉法人 八王子いちょうの会
 
理事長 山川 徹

 
 
理事長だよりNo.39
2023-10-20
今月の話: 「意思決定支援」について
「意思決定支援」について知りたいと思い、研修会(主催:日中連・GH連合)に参加しました。
主題は、「意思決定支援の基本的な考え方」で、副題が「だれもが私の人生の主人公は、私」でした。
障害の有無に関係なく、誰にとっても、「私が私の人生の主人公であるためには、私のことは私が決める」ことは、当たり前です。 
 支援者は、「本人」(利用者)の意思決定を支援するという極めて重要な役割を担っています。
 
【質問】 講義開始早々、次の質問がありました。
 知的障害があり、グループホーム(GH)に暮らすFさんは、ある日突然、「犬を飼いたい」と訴えてきました。Fさんの気持ちを考えた時、あなたの考え方に近いのは、①②③のどれですか? ③は、空欄で、埋めてください。
※このGHは、ペットを飼うことを禁止しています。  
① GHでは犬は飼えないことを説明し、説得する。 
② GHにお願いして、犬を飼えるようにしてもらう。
③ 
 
 
➋ 【回答】 ③の空欄に入るのは、「犬を飼いたい」という真意を探り出して、それに合った対応をする、でした。   
 Fさんの場合、③の対応で、解決できたとのこと。実は、Fさんは、ペット犬が欲しかったわけではなく、 GHの敷地内に他人が入ってくるのが怖くて、「番犬」を飼いたいと、訴えていたのです。 その後、GHの入り口に扉をつけて施錠することで、満足して、もう「犬を飼いたい」とは言わなくなったそうです。
※研修会レジメ  厚生労働省 「ご本人らしい生き方にたどり着く意思決定支援のために」(2022年)2頁より
 
❸【私見】 私が考えたこと
  • 私は、上記の質問に対して、①に手を挙げました。
  • 意思決定支援の基本的な考え方は、「本人には決める力がある」 「意思決定に正解がないのが、正解」という前提で、本人と係るとのことでした。
  • 言葉でうまく表現できないからと言って、本人に意思や思考力がないと決めつけるのではなく、意思を持っていても、それを伝えるのが苦手なのだろう、と考える。 本人の真の思いにたどり着くために、色々と工夫してみる。本人の真意をどこまで導き出せるかは、支援者の技術、技能が必要で、さらに、本人を思い遣る気持ちや支援に対する熱意が必要だと思う。
  • 私たちは、利用者から発せられる様々な情報(言葉づかい、表情、ふるまい、感情等)を感知・察知するセンサーを身に着け、その感度を高める努力が必要である。支援では、一人の利用者を多面的に理解する必要があり、センサーは、1個ではなく、多様なセンサーが必要になる。従って、多様な支援者がチームで、係わった方がよい。
  • また、「意思決定支援に正解がないのが、正解」ならば、一人の支援者が担当するのではなく、チームで行うべきと思う。
 
 
 
研修報告書   by UK
「令和5年社会福祉事業者人権研修Ⅰ」(主催:東京都福祉局生活福祉部)
 私たちの仕事である障害者支援は、サービスの内容や提供の仕方によっては、利用者さんの権利を侵害する危険がある。利用者さんの生活を大きく変えてしまう仕事である。
 今まで人権研修を受講し、その度に自分の支援について振り返る事が出来た。今回の研修では、人権の他に、社会福祉事業従事者としての心構えについてもお話があり、今後、特に気を付けていきたいことが2点あった。
①自分の価値観を利用者や家族に押し付けない。
②組織の一員としての意識を持ち、コンプライアンスに沿って仕事をする。
①の事例では、「ご自宅から離れた場所で送迎をしている方に対し、大雨が降っていたので大変だと思い、玄関前まで送迎したら、家族からクレームが来た」という内容だった。ご家族は、福祉サービスを利用していることをご近所に知られたくないので、あえて離れた場所で送迎をお願いしていたとのことだ。良かれと思ってやったことが、ただ親切の押し売りになってしまったという事例だ。 
②の事例では、「サービス外の事を頼まれ、一部の職員が実施してしまったことで、ルールに沿ってサービス提供を行っていた職員が、サービス外を断ったら『○○さんはやってくれたのに!』と怒鳴られた。」という内容だった。 人によってサービス提供の内容が違ってしまうと、利用者さんの混乱を招き、要求がエスカレートし、職員の対応が難しくなる負のループが出来てしまう。 
 支援は1人で行うものではなく、チームで行なうものである。新たな要望があった時は職員で情報共有を行い、どう対応していくか協議の上、実施し、変更が必要であればまた協議する。それを繰り返す事で、安定したサービス提供により利用者さんと職員の関係もよくなる。 
 事業所の中には、利用者、ご家族、職員、いろんな立場でたくさんの人がいる。一人一人考えや価値観は違う。その違いを認め合えるような関係を作って行きたい。
※太字は、山川が付記しました。
 
 
「支援」とは、「支」えて、応「援」すること。やってあげることではありません。
 待つのも仕事のうち
 
 
社会福祉法人 八王子いちょうの会
 
理事長 山川 徹

 
 
理事長だよりNo.38
2023-08-20
前号は、社会福祉関連の法律の変遷についてお伝えしました。
固いテーマであったかと思いますので、今回は、近頃、おもしろいと思ったことをまとめてみました。 
 
  1. 「かけた言葉で子供は育つ」「かけてほしい言葉で子供を育てる」
■ NHKラジオ番組で興味深い話を聞きましたので、 ご紹介します。
  • 「ふんわり」という番組の中の「いほこのもやもや相談室」です。人工知能研究者、黒川伊保子さんが脳科学の観点からリスナーの悩みに答えるという番組です。※9月15日(金)午前10時頃放送されました。
  • 相談者は、男性(41)で、妻(39)と子供3人の5人家族です。相談者の悩みは、妻から子供に対する、「やめろ」「あほ」などの荒い言葉づかい についてでした。
  • 回答者は、相談者からの相談にいろいろ答えていましたが、私は、次の話に興味を持ちました。
    脳科学の観点からは、「かけた言葉で子供は育つ」ということ、「いつかその言葉が子供から返ってくる」とのこと。 例えば、子供に「このあほう』とか「なんでそんなに間抜けなことをしているの」などと言っていると、いつか自分が年老いてきて、身体が動かなくなったときに、多分、その言葉で子供たちに罵倒されることになる」そうです。「いつか言ってもらいたい言葉で子供を育てると本当にそうなる」「かけてほしい言葉で子供を育てる」ことが大切とのことでした。
 
■精神科医で、作家の斎藤茂太先生の言葉を思い出しました。「人生から返ってくるのは、いつかあなたが投げた球」自分の身に起こることは、壁に投げたボールが自分に返ってくるように、過去の自分の言動を受け取っています。よいことを増やしたければ、これから投げる球は自分が受け取りたいものにして行くとよいとのことです。
 
■感想 回答者の言葉は、親と子の間だけの問題ではなく、対人関係全般に当てはまることだと思います。支援員同士でも、支援員と利用者間でも当てはまることだと思います。私も十分に気を付けようと思います。
 
2. ラグビー日本チームのスローガンは、“One Team”から“Our Team”へ
 
■ラグビーのワールドカップが始まりました。コロナ禍突入前の2019年の日本大会では、日本チームのスローガンは、“One Team”でした。今回は、“Our Team”です。
 
■全ての選手が一体となって、一つのチームを形づくるのが、“One Team”で、ワンチームになるためには、選手一人一人が、“Our Team” 「私たちチーム」という意識を強く持って、自分たちの力でチームを強くし、戦い抜くことが大事です。
 
■感想:私は、「私たちの八王子いちょうの会」を自分たちみんなでよくして行こう!という「全員参加」型の活動をめざしています。
 
3.チームは、メンバーが互いに信じあうことで、とてつもない力を発揮する。
 
■バスケットボール男子ワールドカップが8月下旬から開催され、日本チームは、1次ラウンドで、フィンランドを破り、順位決定ラウンドで、ベネズエラとカボベルデに勝利し、アジア最上位となって、自力で来年のパリ五輪の出場権を獲得した。1976年のモントリオール大会以来。実に48年ぶりの快挙となった。
 
■私は、今まで日本男子チームの試合を見たこともなく、期待もしていなかったが、今大会の試合ぶりにビックリ、あきらめない、粘りがすばらしかった。逆転勝ちで世界ランキング上位のチームを連破した。私は、毎試合興奮し、感動し、すっかりファンになってしまった。
 
■ホーバス流 「信じて」 快挙 (読売新聞9月3日)
  • ホーバス監督(東京五輪女子代表の監督で、銀メダルを獲得)が強調し続けた「信じる力」が日本バスケ界に再び勢いをもたらした。就任当初の男子代表は迷いのあるプレーもあったが、試合を重ねるごとに一体感を増した。どんな時もホーバス監督は、「このチームに自信がある」と繰り返した。監督が強調し続けた言葉は、「信じる力」。「目標を決めて、皆が信じた。最後までその気持ちを全員が持っていた。」
  • 「女子もそうだったように男子の選手たちも当初は自信が欠けているように見えた。だからこそ結構しつこく言っているんです。『信じてください、信じて、信じて』って」。
  • 米プロバスケットボール協会(NBA)でプレーする渡辺雄太選手は、「全員が勝てると信じていないと勝てない。ホーバス監督がそれを言ってくれることで、僕たちはいつも再確認できている」と言う。
 
■感想 私は、日本の選手や試合を観ていて、試合を重ねるごとに、個々の選手もチームも自信が大きくなり、いいプレイができるようになり、勝てたと思います。また、何らかのきっかけやチャンスをつかみ、波に乗れた選手が、代わる代わるヒーローとして現れました。
 感動が沖縄アリーナから日本中に広がったと思います。
「自信」は、自分を信じることであり、チームメイトを信じることです。「他信」と言う言葉はないが、他者から信じてもらっている、信じられているといった実感が自信を深めます。互いに信じあうことで、とてつもない力を引き出すことができる。自信や信頼は関係者一人一人が努力して創り出すものと思います。男子バスケが示してくれました。バスケだけではありません。私たちの日常でも起こっています。
 
◇ アイビーの土・日曜日の日勤者募集!
  GHアイビーの土・日の日勤者が足りていません。
  ヘルプをお願いします。出勤回数は調整可能です。
  ご連絡は、事務局和田さんまでお願いします。
 
社会福祉法人 八王子いちょうの会
 
理事長 山川 徹

 
 
理事長だよりNo.37
2023-07-20
パート職員さんとの面談について
 5月下旬から7月上旬にかけて、パート職員の皆さんと面談を行いました。今年で4回目になりますが、年々、職員の皆さんが力強くなってきていると感じました。
  特に印象に残ったことは、職員の皆さん一人一人が誠実に利用者に向き合い、真面目に仕事に取り組んでいることです。皆さんの熱意と行動が個々の支援力、そしてチーム力を強くし、事業所、法人全体のパワーアップにつながります。
 
 
■事前レポートの設定項目
今年は、「仕事の仕方の振り返り」というテーマで、私が日頃仕事をしていく中で重要と考えている、10項目を設定して、皆さんに仕事の仕方を振り返ってもらいました。
【振り返りに関する設定項目10】
①明るく、笑顔で、あいさつや声掛け、会話をしているか
②相手の話を聴くようにしているか
③一方的に、自分の考えを主張したり、相手の意見を否定していないか
④自分の意見を持ち、会議等で発言しているか
⑤自主的に知識や技能の向上に励んでいるか
⑥支援メニューや業務改善を提案しているか
⑦チームワークを大事にして、メンバーと協力、連携しているか
⑧風通しのよい職場づくりに努力しているか
⑨社会人として、また組織の一員として、規則を守り、節度ある行動をしているか
⑩ストレスを溜め込まず、適度に発散し、安定した精神状態をキープしているか
【各項目の特記事項】
①:対人関係上、基本中の基本 ②と③:円滑で気持ちよい対人関係づくりに必要  ④⑤⑥:仕事への取り組み姿勢で自主性や自発性を尊重。⑦⑧:チームワークと風通しの良い職場環境づくりのどちらにも当事者として努力が必要 ⑨:社会人として、職場の構成員としての意識と行動が重要 ⑩:ストレスとどうつきあうか
 
■事前レポートの回答傾向
  • 10個の設問に対する自己判定なので、他者との比較はしません。
  • その回答傾向は、各自の考え方、感じ方、人柄、性格、自己肯定感、対人関係、職場環境等が影響していると考えます。 全体的な傾向としては、項目①②③の評価が高く、④⑤⑥が低くなり、⑦⑧⑨でまた高くなっています。⑩は、性格の違う設問でした。一言で、④⑤⑥が凹んでいます。仕事への取り組み姿勢に関する設問の自己評価が低い傾向になっています。
■自由表記から  
 事前レポートでは、振り返りに関する補足事項や日頃考えていること、提案、希望、要望、チャレンジしたいことなどを自由に書いてもらいました。その中から、いくつかをご紹介します。
  • 10項目のチェックで振り返ると、今ある自分の課題が浮き出るように目に見えたので、効果があるものなんだなと再認識しました。
  • 「仕事は慣れた?」と聞かれたときに考えることが多々ありました。一日一日、利用者さんの気持ちや体調などが変わっていく中で、『慣れ』って怖いなと感じていました。この利用者さんはこうだ!あれはどうだ!と思っていても、100%そうではないし、やっぱり慣れって、私にはダメだな。 この先、むしろ慣れないようにしようと感じていました。
  • 3年半実務経験をしたので、これからは、福祉障害者、高齢者)について学ぼうと思う。実務者研修等を受講し、知識を深めることを心掛けたい。
  • 利用者さんと楽しめることを考えながら活動する。
  • 利用者さん同士がもっと接し合って活動できる事業所にしたい。利用者さんにその力をつけてほしい。そういう支援をしたい。
  • 対人関係で一番エネルギーを使っています。お互いの考え方や思いをそれぞれ言える現場でありたいと思っていますが、これがなかなか難しく悩んでいます。
  • 支援はチームで行うもの、時として耳の痛いことを言い合うこともある。私自身、それで凹むこともあるが、自分の成長の為に真摯に受け止めたいと思っているが、何か言われると責められたと感じる同僚も居て、伝え方を工夫しているが、まだまだ難しいと感じている。
■面談の中の会話
 週1日勤務の職員さんが、「私は週1日ですから」と言いました。私には、やや遠慮気味に、また、控えめに聞こえました。
 私は、「週1日の人は、週5日の人より利用者の変化に気づきやすいこともあるはずですよ。」と答えました。一方、週5日の人は、日々の変化を毎日見るチャンスがあると思います。
 勤務日数が違う人たちがチームを組んで、利用者と付き合い、各々の視点や角度から観察して、気づきを共有して、利用者にとって、バランスの取れた最高の支援を提供できればよいと思います。
 「職員一人一人に、その人ならではの存在価値と役割があります。」と、伝えました。
 「山は、いろいろなルートから登った方が、
一本の道を登るよりも山全体の景色が見える
      ~あるお笑い芸人「有吉の壁」6.28放送より
 
 
 
社会福祉法人 八王子いちょうの会
 
理事長 山川 徹

 
 
理事長だよりNo.36
2023-06-20
おかげ様で「理事長だより」3周年
「理事長だより」を発行して丸3年が経ちました。これを始めたきっかけは、理事長になってから1年が経ったとき、皆さんに私のことを知ってもらうには、まずは、私の方から皆さんに、私が考えていることや感じたことなどをオープンにお伝えした方がよかろうと思ったからです。いざ、始めてみると、やめられなくなってしまい、毎回、何について書こうかと頭を捻っていますが、自分の考えをまとめて、文章にする訓練ができることはよいことだと思います。くれぐれも自己満足にならぬよう、みなさんからご意見やご感想をいただければ、ありがたいです。皆さんにとって、何かの足しになれば、うれしいです。今月もいくつかお伝えしたいと思います。
 
今、考えていること
八王子いちょうの会の起源は、60年前に発足した、「八王子市手をつなぐ親の会」に遡ります。当会は、八王子市の障害者向け福祉行政においてパイオニア的存在であり、八王子市の中では、「老舗」の部類に入ると言えましょう。
 社会福祉関連法制や福祉制度の改革、それに伴って福祉行政も変遷してきました。近年、福祉業界への参入業者の増加、業者間の競合、他業者との差別化、利用者による通所先等の選択など、当法人を取り巻く環境は、変貌を遂げています。
 現在、私たちは、生活介護分野:東浅川、みらい、虹、ぎんなん、多機能型:ゆぎ、就労継続支援B型:そら、共同生活援助:アイビー、わっしょい、短期入所:ふふふ、加えて、移動支援を行っています。
 私たちの社会的な使命は、当法人が存続し、利用者にとって最良の支援サービスを提供し続けることです。
 そのためには、健全経営はもちろんのこと、現在の事業基盤をより一層強固にするとともに、既存の事業を補完し、相乗効果を発揮できる新規事業分野を開拓する必要があると考えます。   
 具体的には、現行の事業と関連性のある事業分野として、相談支援、行動援護、重度訪問介護等に関心があります。これらの事業に関する調査、情報収集、事業化計画、専門事業者との連携など新規事業としての実現可能性を検討してみたいと思います。
 特に相談支援事業に関しては、相談事業所開設に関して、調査や情報収集などの準備を始めたいと考えています。
 
自己啓発活動の第1回結果発表
 昨年11月から、「自己啓発活動に対する報奨金に関する規程」が適用になり、夏季賞与時に報奨金が支給されました。
[該当者]
✹「行動援護従事者養成研修課程」修了
 ・XX さん 
 ・YY さん  
✹「重度訪問介護従事者養成研修統合課程」 
  修了 
 ・XX さん 
 ・YY さん 
***********************************
※「行動援護」と「重度訪問介護」は、今後、法人の新規事業分野として関心を持っています。
今回、グループホームからの二人が両方の研修課程を同時に修了されました。すばらしいしです。 
 
自己啓発対象に「実務者研修」を追加
「実務者研修」※を自己啓発活動の対象に追加し、終了者に、報奨金、 万円を一時金として直近の賞与時に支給します。
 ※東京都知事の指定を受けて行う社会福祉
  士及び介護福祉士法に基づく実務者研修 
[該当者]
 ・XX さん 
 ・YY さん 
 ・ZZ さん
***********************************
※実務者研修もグループホームから3人の方が
 終了されました。頑張ってますね!
 
■自己啓発活動の対象となる研修等は、上記に限定していません。対象になるか否かは、事前に判定しますので、受講前に、所長または事務局にご確認ください。
 
今月の一言
あいさつは、「語先後礼
ポイントは4つ。
①声のトーンや表情を「明るく」し、好意を示す。②気が向いた時だけではなく「いつも」行う。
③自分から「先に」声をかけることで、気持ちよく会話にもつなげられる。④そして会話を「続ける」  ※「現代礼法
研究所」岩下宣子氏
(2023.4.28 読売新聞)
 
 
社会福祉法人 八王子いちょうの会
 
理事長 山川 徹
 
 
理事長だよりNo.35
2023-05-20
今期の委員会活動がスタートしました
4月より今年度の委員会活動として、☆防災・防犯委員会、☆広報委員会、☆ワークサポート委員会がスタートしました。
 今年も委員会活動を積極的に推進したいと思います。そして、推進するのは、職員の皆さんです。
  1. 私は、委員会活動は、「自主活動」と考えています。この自主活動を通じて、職員の自主性(自分で考え、自分から進んで動く)、協調性(チームワーク)が強化されることを期待しています。委員は原則、立候補制で募集しています。これも自主性を高めたいからです。「私がやります」と、手を挙げてもらいたいです。また、非常勤の方にも委員になってもらいたいと思います。昨年は、広報でXXさん、防災・防犯でYYさんが委員長に立候補して、先輩の委員にも支えられて、委員長を務めました。この二人を始め、委員会活動を通じて、自信をつけて、活発になった委員がいます。 すばらしいことです。
  2. 委員会活動は、法人にとって必要かつ重要な業務課題を全事業所が協力・連携して取り組んでいます。委員だけの委員会活動ではありません。皆さんが参加する、「全員参加」の活動です。他事業所の職員との交流の機会も増えます。
  3. 委員を紹介します。 
  • 防災・防犯: 災害や犯罪から利用者・職員を守る委員会です。 
  • 広報: 利用者、保護者、職員、関係団体等に、八王子いちょうの会のことを知ってもらう委員会です。(以下省略)
  • ワークサポート: ワーク(仕事)をサポート(支える)する委員会です。仕事の悩みや困っていること、知りたいことなどをみんなで「ああでもないこうでもない」と話し合って、息抜きしながら、改善策を見つける委員会です。(以下省略)
5月20日に八王子駅放射線通りで、福祉まつりが開催されました。ZZさんが実行委員長として、がんばっていました。いちょうの会からは、東浅川が出店し、日頃の創作活動の作品を販売しました。売れ行きも大変好調で、よかったです。参加された職員の皆さん、ご苦労様でした。おかげさまで、来店された方々と何年かぶりにお会いして、話ができて楽しかったです。
来年は他の事業所の出店を期待したいと思います。
 
サイボウズを導入、使ってください
4月から事業所毎に「サイボウズ」の職員用ⅠDPWを配布しましたので、使用できます。是非、ログインしてみてください。
 サイボウズでは、次のようなことができます。
☆法人内でのメールの送受信、☆各種文書の保存と閲覧、☆掲示板に連絡事項や外部研修案内等の掲示、☆スケジュールで行事の確認・調整など、皆さんの仕事に役立ちます。また、☆支援に関するテーマを設定して、事業所内で意見の書き込みや情報の共有ができます。
 私は、サイボウズを熟知しているわけではありませんが、いろいろな活用の仕方があることは確かです。みなさんもサイボウズを使って、「こんなこともできる」「こんなに便利になった」など、活用の仕方を教えてください。
※サイボウズに関するお問い合わせは、所長・副所長、または、システム管理者の AAさんとBBさんまで
 
「頭が固い、柔らかい」 について
■「あの人は、頭が固い」は、どんな時に使いますか? 
 頑固者、融通が利かない、人の話を聴かない・・・・・、 
 否定的な意味合いが多いようです。
頭が固い、柔らかいについて考えてみたいと思います。但し、どちらが良いとか悪いとかということではありません。
■まずは、「石」と「スポンジ」に水をかけるとしましょう。石は、水をはじき、スポンジは、水を吸い込みます。 石を固い頭、スポンジを柔らかい頭に例え、水を情報に置き換えてみますと、石頭は、情報を遮断し、柔らか頭は、情報を吸収すると言えましょう。 
■ひとまず私自身の頭の固さは棚に上げて、頭の固い人の対人関係について考えてみます。 
 あくまでも一般論ですが、頭の固い人は、固定観念や先入観が強く、自分と違う意見や考え方を受け入れず、否定する傾向があります。 一方的に自己主張し、自説を曲げず、相手との歩み寄りもしないで、否定していたら、良好な対人関係は期待できません。
■「頭に血が上る」、「頭に来る」、また、カッとなったときは、頭が固まっています。そのようなときは、一瞬でもいいので、「自分の頭の固さ度合は、温度に換算して、0℃~100℃の間で、何℃度位だろうか?」と考えるとよいと思います。100℃は、何も周りが見えない、虐待にもつながりかねない、「超ヤバい」状態です。
対人関係は、相手がいることです。  
 相手の気持ちも考えずに、自分の体験に固執し、自慢し、自説を押し付けているときも、「石頭状態」でしょう。    
 ☆自分の言動を相手はどう受け止めているだろうか?   
 ☆自分も言うけど、相手の言い分も聞こうじゃないか!
 といった柔らか頭が必要だと思います。
以上、自戒の念をもって!
 
 
社会福祉法人 八王子いちょうの会
 
理事長 山川 徹
 
 
理事長だよりNo.34
2023-04-20
読売新聞の「編集手帳」に、チームワークに関する記載がありました。
    納得しましたのでご紹介します。今月は、チームワークについて考えてみます。
 
  英単語のチームは古代、「家族、子」といった意味があった。そこから現在の意にいたったそうだが、プロ野球の名将・野村克也氏が選手らに言い聞かせた語源はなかなか説得力がある。 
◆TEAM、これすなわち、Together(一緒に)Everyone(みんなで)  Achievement(達成する)More(より多くのこと)ーーの頭文字を並べたものだという。どんな団結力をみせるのか、侍ジャパンの戦いが始まる。
◆WBCの初戦、中国との試合に大谷翔平選手の先発が発表された。「世界一」という目標に向けて、しばらくはワクワクのしどおしかもしれない。
◆どれだけ優れた選手がいても勝てない。個人の力にチームワークがかけ算されなければ・・・というのが、野村さんの「TEAM論」なのだそうである。どんなかけ算が見られるだろう。思えば、昨秋のサッカー・ワールドカップ(W杯)からチームスポーツの祭典が目白押しである。 (以下省略)
読売新聞「編集手帳」2023年3月9日)より
 
    【 WBC の感想】 
私は、侍ジャパンを過小評価していたようです。 WBCで、日本が優勝し、世界一になるとは、想っていませんでした。だから日本が勝ち進むに従い、WBCにすっかりはまりました。ワクワクドキドキの連続で、楽しめました。
◆侍ジャパンがすばらしいチームだと思ったことの中からいくつかを特記します
  1. ダルビッシュ選手は、コーチさながら、若手投手陣に自分の投球ノウハウを惜しげもなく伝授しました。大谷選手は、闘志を前面に出し、チームメートを鼓舞しました。若手は、一流プレーヤの技術を積極的に吸収しようと努力していました。選手同士が交流し合って、良好な人間関係ができあがり、チームとして完成して行ったように思います。
  2. 代表選手は、皆、超一流で、各々が異なる役割を持っていました。個々のパワーをチームワークで結集し、チームのパワーを最大限発揮できたと思います。
  3. 毎試合スタメンで出場した選手もいれば、出場機会が少なかった選手もいました。チームは先発メンバーだけでは成り立ちません。どの選手もチームに必要です。
  4. 全ての選手、監督、コーチ陣が世界一になるという共通の目標に向かってベクトルを合わせることができました。
◆侍ジャパンのチームワークは、世界一です。各々の選手が、自分たちの日本チームから離れることがさびしい、もっと一緒にプレイしていたいと言っていたのが、印象的でした。
 
【支援とチームワーク】
◆我々の仕事である支援とチームワークは、ど のような関係にあるのでしょうか?
  1. 支援チームの目的は、何でしょうか? 利用者に最高のサービスを提供することだと思います。
  2. 個々の支援員が持っているパワー(考え方、知識、経験、技能、特性など)を結集して、チームワークで支援チームのパワーを最大限、発揮すること。さらに、個々の支援員もチームも日々進歩し、向上することが重要です。
  3. チームワークを高めるには、チームメンバーが互いに理解し合い、信頼し合い、意思疎通を深め、努力を惜しまず、技能・技術を高め合うことが肝要だと思います。
  4. 支援の仕事を通じて、人として成長できた、このチームに入って良かった、と思えたら最高です。大事なことは、一人一人が、自分たちで、自分たちのチームをよくしようと努力し続けることです。
  5. 野村監督の言う、“TEAM”です。支援チームのみんなが、一緒に、より多くのことを達成するために、力を合わせる。互いに思いやる気持ちを大切にしたいです。
 
追記  
  人は、一人では生きては行けません。故に、利己主義に走らず、「利他の心」を持って、他の人と協調・協力し合いながら生きて行きなさいと、言われます。とは言え、とかく自分の都合やエゴを優先しがちです。
  人間関係は、煩わしいし、面倒くさい。そして、自分一人なら、周りに気兼ねしなくてもいい。だから、一人でいる方がいい。ときには、一人旅や「ソロ活」もいいと思うことでしょう。でも、ずっと一人では、寂しいし、味気ないし、つまらないし、・・・人恋しくなることもあるでしょう。
  一人でできることは限られます。仲間といっしょにやれば、可能性が格段に広がります。仲間との連帯感や達成感、そして喜びや感動も味わえるでしょう。
  人間関係では、ストレスゼロはありません。
  でもストレスを減らすことはできます。互いにストレスを減らす努力を続けることです。
 
社会福祉法人 八王子いちょうの会
 
理事長 山川 徹
 
 
理事長だよりNo.33
2023-03-20
八王子の桜の開花日は、3月16日で、満開予想日は、24日とのこと。
満開はうれしいですが、その後は散ってしまうので、今か今かと満開を待っている今が好きです。
 
当法人の基本理念として、「愛する幸せ 愛される幸せ」を掲げています。支援員と利用者の関係、支援の好循環、正のスパイラルについて、力点が置かれています。この言葉は、職員同士、友人など対人関係全般にも通じます。日々の支援活動の基本を共有するために、是非、職場でこの基本理念について話し合ってください。
 私が30代の頃に出会った、同年代の友人が、当時、「思わば、思わるる」と言っていました。こちらが相手のことを思いやれば、相手もこちらを思ってくれる、といった意味でした。彼がいると場が和み、笑い声が絶えませんでした。彼の周りには人間関係の好循環ができていました。人間関係の達人だと思いました。
私は、この「思わば、思わるる」は、「愛する幸せ 愛される幸せ」に通じるものがあると思います。
 
3月31日で、2022年度が終了します。閉所、クラスター発生などなどコロナ禍に明け暮れた
1年間でしたが、みなさんご苦労様でした。
 4月1日から2023年度(第14期)が始まります。この機会に、当法人の経営について、私が考えていることを皆さんにお伝えします。 
 
1.経営理念 
   ※当法人を経営する上での根本的な考え方
  全職員の物心両面の幸福を追求し、
一、利用者に最善の福祉サービスを提供します。
一、地域社会の一員として、福祉の増進に貢献  
  します。
 全職員の物心両面の幸福の追求とは、経済的な安定や豊かさを求めていくとともに、仕事での自己実現を通して、生きがいや働きがいといった人としての心の豊かさを求めて行くものです。
 職員一人一人が心身ともに安定した状態で、利用者にとって最善の支援を提供することを目指します。利用者が幸福になるには、まずは、支援員が幸福であることが前提と考えます。
 ここで重要なことは、幸福は、誰かが与えてくれるのを待つのではなく、自分たちの手でつかむことです。  
 職員一人一人の自主性、自発性、向上心、創意工夫、熱意などが重要です。 
 チームワークを大切にして、全員参加型の経営を目指します。
 
 2.事業方針
 ※当法人を経営する上での事業方針
 ◇健全経営を実現します。
•職員の物心両面の幸福を実現するために、
 健全経営を実現することが前提です。
 ◇利用者に選ばれ続ける事業所になります。
     • 利用者に、福祉サービスを提供し続けるために、 当法人は利用者に選ばれ、存続することが前提です。
 ◇チームワークを高め、風通しのよい職場を つくります。
     • 支援は一人ではできない。チーム力は「職場力」です。
 ◇自分たちの職場は、自分たちで良くします。
 ◇仕事を通じて、人として成長します。
     • 私たちの仕事は、人として成長させてくれます。
 
 
3.今期の重点課題
 ※今期、重点的に取り組みたい課題
 ◇利用者の満足度アップ 
•支援力の強化(支援に関する考え方、必要な知識、技能の向上)
•支援サービスメニューの創意工夫と充実
•個別支援計画の品質向上
•整理整頓により、活動スペースの有効かつ安全活用
 ◇チーム力の強化と職場環境の改善
•互いに尊重し合い、風通しがよく、快適な職場
•アイディアや意見をj自由に出し合い、一旦決まったら、全員で快く実行する職場
•委員会活動や各種行事への積極的な参加
 ◇人的パワー強化
•事業所間の交流
•個々人の自主性、自発性尊重と自己啓発の促進
•法人内の研修や講習等の充実と外部研修の活用
•人事制度の検討開始
 ◇利用者および保護者の高齢化への対応
•早期対応~保護者等との相談、対策実行
 ◇資金収支差額黒字キープ
•事業所の資金収支黒字キープが健全経営の前提
 ◇相談支援事業の立ち上げの検討
•利用者ニーズへの対応と福祉サービスメニューの拡充
 
4.中長期の検討課題 
   ※3年~5年のスパンで見たときの検討課題
事業所の改装、改築、新築
新規サービスの立ち上げ
他法人との連携
人事制度の立ち上げ(人事評価制度、キャリアパス制度、給与制度) 
 
〈今月のことば〉
「愛し、愛されること」がよき人生につながります。
「他人に寄り添って、喜びや悲しみを分け合うことで、心豊かに生きて行くことができると思います。
 ※日野原重明著「『長生き人生』の優先順位」
 
 
 社会福祉法人 八王子いちょうの会
 
 理事長 山川 徹
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